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クオリティ・インディケーター

 日本病院協会 QI(クオリティ・インディケーター)について

●クオリティ・インディケータ(Quality Indicator)とは

根拠(エビデンス)に基づいた医療(EBM;Evidence-based Medicine)の実践度合いを測定するための指標が、クオリティ・インディケータです。

●クオリティ・インディケータの歴史

 一般的に、従来は測定した数値を臨床指標(クリニカル・インディケータ;Clinical Indicator)と呼んできました。しかし、この中には一日平均外来患者数や入院患者数など、直接的に医療の質を示すとは考えられない指標も含まれています。そこで、より医療の“質”に着目した指標を測定・公表するようになり、近年クリニカル・インディケータに代わり、クオリティ・インディケータと言われるようになったのです。

 世界に目を向けると、米国やオーストラリア、ニュージーランドでは、既に国家レベルでクオリティ・インディケータを測定・公開しており、毎年の数値の変化を知ることが可能になっています。日本においては、2010年度から厚生労働省が「医療の質の評価・公表等推進事業」を開始しており、日本病院会ホームページ上で測定結果を公表しています。そして現在、クオリティ・インディケータの測定・公表を行う病院が急速に増えつつあります。

●クオリティ・インディケータを測定する目的

 クオリティ・インディケータを測定する目的は、提供する医療の“質”の向上(改善)であるとされています。病院職員がインディケータの測定結果を把握し、業務改善や研修会などを開催し改善を図る、その結果として提供している医療の“質”が向上し患者さんや病院に還元されることこそが、これを測定し公表する意義になります。

 クオリティ・インディケータを測定・公表している他施設と、データの比較を行うことも可能ですが、各施設が担う役割や機能は異なります。よって、参考値として参照することは出来ますが、単純に医療の質を比較することにはなりません。やはり、他施設との比較だけではなく、当院のデータを時系列でモニタリングし、職員へのフィードバックを通じて多くの改善策を見出し、有効であったか否かの継続的な観察を行うことが重要です。

<参考文献>
1)福井次矢監修:Quality Indicator 2011 [医療の質]を測り改善する、株式会社インターメディカ、2011
 

●当院の近年の体制

2020年9月現在、医療法人警和会では大阪警察病院と第二大阪警察病院(以下第二病院)の新病院統合を見据え、下記の通り診療科の移転・統合などを行っています。これに伴い、近年のクオリティ・インディケータの指標も患者層が変化することで、手術件数や救急車搬送件数など影響を受けていることが考えられます。今後も当院はこれらの指標を注視しながら、医療の質の改善へ繋げてまいります。

主な体制の変遷
2019 整形外科(脊椎疾患を除く)第二病院へ移転
10 脊椎・脊髄センター 第二病院へ移転
11 眼科 第二病院へアイセンターとして移転・統合
2020 4 精神科・神経科 第二病院へ移転
7 皮膚科 第二病院へ移転

 

当院の主要クオリティインディケーター(2016~2019年度) 

 病床稼働率 
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【指標の説明】
入院病床がどの程度、効率的に稼動しているかを示す指標です。100%に近いほど空き病床が無い状態で活用されていることになります。一方、当院のように急性期医療を担う病院では夜間救急に対応すべく、利用可能な病床を確保しておく必要もあります。 


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子: 年間入院総延べ患者数×100
分母: 稼働病床数×年間入院診療実日数

 平均在院日数
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【指標の説明】
病院全体で平均的に患者さんが何日間入院しているかを示す指標です。患者さんの重症度や疾病によって入院日数に違いがあるため、単純に比較することはできませんが、医療の質の保証と効率化が高いレベルで達成されるほど、平均在院日数は短縮すると言われています。


【値の解釈】
より低い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:年間入院延べ患者数 ×100
分母:(年間新入院患者数+年間退院患者数)×1/2

救急車搬送患者数
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【指標の説明】
救急車で受け入れた患者数を表します。高い水準を保っているのは、当院が効率的に処置室や病床を活用し、救急車を受け入れる体制を整えていることを表しています。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
1年間に当院が救急車で受け入れた患者数

手術件数
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【指標の説明】
手術室での手術件数を表します。これにより手術スタッフ、設備、手術時間等の効率的な運用を総合的に判断することができます。 


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
1年間に当院の手術室で実施した手術件数

救急車・ホットライン応需率
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【指標の説明】
応需率とは、救急隊からの搬送の要請に対して、どれだけの救急車の受け入れが出来たかを示す指標で、病院の救急診療を評価する指標となります。病院の少ない地方では比較的高い数値となり、病院が密集する大都市圏では低い数値となる傾向があります。
※ホットラインとは、救急隊員から医師へ直接診療依頼の連絡が入り、受け入れ可否の決定や対応を行うというものです。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子: 救急車で来院した患者数
分母: 救急車受け入れ要請人数

紹介率
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【指標の説明】
地域連携、病床の役割分担の進行度を図る指標であり、地域医療連携機関からの紹介患者さんを受け入れた割合を表しています。当院は、地域医療連携を進める地域医療支援病院に認定されています。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:紹介初診患者数
分母:初診患者数

逆紹介率
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【指標の説明】
地域連携、病床の役割分担の進行度を図る指標であり、当院へ紹介されてこられた患者さんをどの程度地域医療連携機関にお戻しできたかの割合を示しています。当院は、地域医療連携を進める地域医療支援病院に認定されています。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:逆紹介患者数
分母:初診患者数

死亡退院患者率
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【指標の説明】
各年度の退院患者数のうち死亡退院となった患者数の割合を示しています。その医療施設の特徴(職員数、病床数、救命救急センターやICUの有無、平均在院日数、地域特性など)や、入院患者のプロフィール(年齢、性別、疾患の種類、重症度など)が異なるため、この数値から直接医療の質を比較することは適切ではなく、この数値については解釈に注意が必要です。


【値の解釈】
定期的なモニタリングが重要
【指標の計算方法】
分子:死亡退院患者数
分母:退院患者数

入院患者の転倒・転落発生率
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【指標の説明】
患者さんに傷害が発生した事例はもちろん、傷害が発生しなかった事例も含めて、転倒・転落の原因や要因を分析することは今後の医療の質の向上のため非常に意味があります。要因を特定し、分析した結果から明らかになった予防策を実施することが、傷害の予防に繋がります。


【値の解釈】
より低い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:レポートが提出された入院中の転倒・転落件数
分母:入院総延べ患者数

褥瘡発生率
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【指標の説明】
褥瘡は患者さんのQOL(生活の質)の低下をきたすとともに、治療が長期に及ぶことで在院日数の長期化や医療費の増大にも繋がります。このため、看護ケアの質評価において、重要な指標の一つとしてとらえられています。


【値の解釈】
より低い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:d2以上の院内新規発生患者(日本褥瘡学会 DESIGN-R)
分母:入院総延べ患者数

 糖尿病患者の血糖コントロール(7%未満)
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【指標の説明】
HbA1cは、過去2~3ヵ月間の血糖値のコントロール状態を示す値で、正常値は5.8%以下とされています。糖尿病の患者さんの血糖コントロールはHbA1cが6.5%以下であれば「良好」とされ、7.0%以下であれば「可」とされます。糖尿病による合併症を予防するためには、HbA1cを6.5%以下に維持することが推奨されています。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:糖尿病患者の血糖コントロール HbA1c(NGSP)<7.0%
分母:糖尿病の薬物治療を施行されている外来患者

 糖尿病患者の血糖コントロール(8%未満)
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【指標の説明】
HbA1cは、過去2~3ヵ月間の血糖値のコントロール状態を示す値で、正常値は5.8%以下とされています。糖尿病の患者さんの血糖コントロールはHbA1cが6.5%以下であれば「良好」とされ、7.0%以下であれば「可」とされます。糖尿病による合併症を予防するためには、HbA1cを6.5%以下に維持することが推奨されいます。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:糖尿病患者の血糖コントロール HbA1c(NGSP)<8.0%
分母:糖尿病の薬物治療を施行されている外来患者

 尿道留置カテーテル使用率
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【指標の説明】
尿路感染は医療関連感染の約40%を占めており、そのうち66~86%が尿道カテーテルなどの器具が原因です。一般的には重症化することなく無症状で経過することがほとんどですが、まれに膀胱炎、腎盂炎、敗血症に至ることがあるため、適切に管理することが重要です。


【値の解釈】
定期的なモニタリングが重要
【指標の計算方法】
分子:尿道留置カテーテルが挿入されている延べ患者
分母:入院総延べ患者数

 特定術式における手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
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【指標の説明】
手術開始前1時間以内に適切な抗菌薬を静脈注射することで、手術部位感染(SSI)を予防し、入院期間の延長や医療費の増大を抑えることができます。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:手術開始前1時間以内に投与開始された手術件数 
分母:特定術式の手術件数
 特定術式)冠動脈バイパス手術、その他の心臓手術、
      股関節人工骨頭置換、膝関節置換術、血管手術、
      大腸手術、子宮全摘除術

患者満足度(外来患者)
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【指標の説明】
外来受診に訪れた患者さんが全体を通して病院について満足、またはやや満足と答えた割合を示しています。当院では定期的にCS(患者満足)委員会を開催し、さまざまな患者さんからのご意見を取り入れ実行に移しています。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:「この病院について総合的にどう思われますか?」の設問に満足またはやや満足と回答した外来患者数
分母:患者満足度調査に回答した外来患者数

患者満足度(入院患者)
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【指標の説明】
入院患者さんが全体を通して病院について満足、またはやや満足と答えた割合を示しています。当院では定期的にCS委員会を開催し、さまざまな患者さんからのご意見を取り入れ実行に移しています。


【値の解釈】
より高い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:「この病院について総合的にどう思われますか?」の設問に満足またはやや満足と回答した入院患者数
分母:患者満足度調査に回答した入院患者数

100床あたりのインシデント発生件数
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【指標の説明】
医療行為は軽微なものから重篤なものまで、常にインシデント(トラブルが発生するおそれのあるもののこと)・アクシデントが発生する可能性があります。インシデント・アクシデントが生じてしまった場合、原因を調査し、防止策をとることが求められるため、インシデント・アクシデントをきちんと報告する体制が必要です。


【値の解釈】
より低い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:調査期間中の月毎の入院患者におけるインシデント・アクシデント発生件数×100
分母:許可病床数

全報告中医師による報告の占める割合
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【指標の説明】
報告されたすべてのインシデント・アクシデントのうち、医師が報告した割合を示すものです。


【値の解釈】
定期的なモニタリングが必要
【指標の計算方法】
分子:分母のうち医師が提出したインシデント・アクシデント報告総件数
分母:調査期間中の月毎の入院患者におけるインシデント・アクシデント報告総件数

職員におけるインフルエンザワクチンの予防接種率
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【指標の説明】
全職員のうち、インフルエンザ予防接種を実施している割合を示します。


【値の解釈】
より高い割合が望ましい
【指標の計算方法】
分子:インフルエンザワクチンを予防接種した職員数
分母:職員数

  18歳以上における身体抑制率
13.27%(2019年度)

【指標の説明】
18歳以上の入院患者さんのうち、身体抑制されている患者さんの割合を示す指標です。
治療上必要に応じてチューブ・ドレーン類を使用していますが、患者さんの状態によっては、自己抜去の危険性や転倒・転落の危険性があります。そのような事態を未然に防ぐために、行動制限以外に患者さんの安全を確保する方法がない場合に、やむを得ず一時的に同意を得て身体抑制を行う場合があります。

【値の解釈】
より低い値が望ましい
【指標の計算方法】
分子:分母のうち(物理的)身体抑制を実施した延べ患者数
分母:18歳以上の入院延べ患者数

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