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当院における64列冠動脈CTについて

 

大阪警察病院 心臓センター(循環器科) 副医長 西尾まゆ


近年画像診断技術の進歩により、従来心臓カテーテル検査を施行しないとわからなかった冠動脈の性状がCTスキャンで精査できるようになりました。
大阪警察病院心臓センター内科では2008年3月より最先端の画像システムである64列マルチスライスCT(GE社 Light Speed VCT)を導入し、冠動脈の狭窄や動脈硬化の性状について外来レベルで検査を行っております。

出血することもなく、入院の必要もありませんので、これまでカテーテル検査をためらっておられた患者さんは是非ご相談ください。
また当院の特徴として、最新の被曝低減ソフトウエア(GE社 SnapShot Pulse)を導入しているため,可能な患者さんには通常の3割程度のX線被曝で検査をさせていただいております。

注意)
・造影剤アレルギーのある方、腎機能障害のある方、喘息のある方、不整脈がある方は検査ができないことがあります。
・石灰化が強い場合や、複雑な病変の場合は最終的にカテーテル検査になることがあります。
 

検査の流れ

検査当日まで

外来受診 医師の診察、問診があります。

採血検査 造影剤を使用する検査のため、腎機能を確認します。

検査当日まで

検査2時間前 脈拍を落とすためのお薬を飲んでいただきます。

検査直前 造影剤を投与するための点滴ラインを確保します

検査中 所要時間は10分程度です。撮影直前にニトログリセリンの舌下噴霧を使用します。また撮影中は10-15秒程度の息止めをおねがいしています。


検査終了後しばらくご休憩いただいた後点滴を抜いてご帰宅いただきます。

<正常症例>

安静時のちくちくした胸痛のため心臓センター受診。冠動脈CTで狭窄のないことが判明し、心疾患は否定されました。

<有意狭窄例>

自転車にのると胸部圧迫感を自覚されるためお近くの開業医さまよりご紹介。左前下降枝に狭窄を認め、経皮的冠動脈を施行されました。

<ステント留置症例>

以前狭心症に対してステント留置を施行された患者さん。ステント内に狭窄なく、カテーテルでの再検査は不要と考えられました。

<多枝病変>

通勤中坂道を上ると同様の胸部症状が毎日自覚されるようになり当科受診。冠動脈CT(左)にて右冠動脈の完全閉塞と左前下降枝の90%狭窄を認めました。心筋シンチグラフィとの融合画像(右)において右冠動脈領域に梗塞を、また左前下降枝領域に虚血所見を認めたため、経皮的冠動脈形成術を施行となりました。