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膵・脾・中下部胆道疾患手術実績(更新)-手術関連死亡&在院死亡0を達成
担当:鳥正幸 水曜日診察(7月より担当医変更予定)
大阪警察病院肝胆膵外科は、日本肝胆膵外科学会高度技能施設(高度技能指導医常勤や手術数等の条件を満足)に登録され、最高レベル難度手術(血管、他臓器合併切除含)に対応可能です。膵・脾・中下部胆道疾患に対する手術では、常に「根治性(R0)を求めるaggressive手術」を目指して良好な予後(5年生存率)を得ています。膵・中下部胆道領域手術の中で、膵頭十二指腸切除術(PD)は消化器手術中最も難度の高い術式の一つとされ、合併症も高率とされています(30-65%)。当科におけるPD合併症率は5.5%(再手術率0.9%)を達成し、また膵・脾・中下部胆道領域手術例全体の合併症発生率も3.8%(再手術率0.5%)に至り、結果として「手術関連死亡0&在院死亡0&縫合不全0」の実績を残しています。近年内視鏡手術の適応をこの領域にも拡大しています。良性腫瘍においては腹腔鏡手術(pure lap-DPまたはHALDP)を実施しています。膵・脾・中下部胆道疾患手術実績(過去約8年間)を呈示します。
手術実績(予定手術)― (2006年~2014年5月)
(A) 疾患別症例数
疾患名 |
症例数 |
・膵悪性腫瘍(膵癌、IPMC等) |
114 |
・膵良性腫瘍(IPMA等) |
22 |
・中下部胆管癌 |
31 |
・Vater乳頭部癌・十二指腸癌 |
27 |
・先天性胆道拡張症 |
3 |
・慢性膵炎(仮性のう胞) |
2 |
・重症壊死性膵炎 |
1 |
・脾疾患(巨脾) |
8 |
合計 |
208例 |
(B)術式別症例数と合併症
術式 |
症例数 |
合併症 |
・膵頭十二指腸切除(PD) |
109 |
6 |
(うち門脈or肝他臓器合併切除) |
(22) |
(0) |
・膵体尾部切除(DP)、亜全摘 |
56 |
2 |
(うち腹腔鏡下手術) |
(33) |
(0) |
・膵全摘(TP) |
8 |
0 |
・核出、部分、区域切除 |
2 |
0 |
・バイパス手術、等 |
20 |
0 |
・分流手術 |
3 |
0 |
・胃のう胞吻合術 |
1 |
0 |
・膵ネクロゼクトミー |
1 |
0 |
・脾臓摘出術(腹腔鏡) |
8 |
0 |
合計 |
208例 |
8例 |
合併症率 |
3.8% |
合併症内訳
※註1:合併症には侵襲的処置を必要としない軽度創感染、軽度胆管炎、サブイレウス、軽微膵液瘻(gradeA)、食欲不振等不定愁訴を除外しています。
※註2:膵液瘻はISGPF基準(国際基準)に準拠
参考1
参考2: 全合併症8例のうち
参考3
*上記全例調査はカルテ記録(証拠)に基づいています。
**(注意) 外来担当医は7月より変更予定です**
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