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「内分泌・甲状腺外科学会専門医制度認定施設」を取得しました

「内分泌・甲状腺外科学会専門医制度認定施設」を獲得!(一般外科系6部門認定施設へ)
                                     

担当: 鳥 正幸 水曜日診察


甲状腺疾患の手術ってどこの外科?」「副甲状腺の病気ってどんなの?手術しないといけないの?」「副腎ってどんな臓器?手術しないとだめと言われたが、どこの外科の先生に相談したらいいの?」「専門医は?」といった疑問をしばしば耳にします。これらの疾患は大きな括りにおいては、乳腺疾患、膵疾患の一部を含め「内分泌外科」として扱われます。「内分泌外科」という言葉は一般には馴染みが薄く、甲状腺・副甲状腺疾患は外科ではなく耳鼻科が扱っていたり、乳腺・内分泌外科として専門外医師により治療されている場合もありました。しかし甲状腺・副甲状腺疾患の手術は容易ではありません。複雑な頸部の解剖と神経や副甲状腺など繊細な領域の扱いに習熟せねばならず、更に神経再建などマイクロサージェリーも必要とする場合があります。クオリティーの高い手術を受けなければ、術後のQOL(日常生活の質的側面)に支障をきたしたり、それどころか取り返しのつかない合併症が生じる場合すらあります。つまり高い専門性が要求される分野であり、「手術を受けるなら手術経験豊富であらゆる手技に習熟した外科医」の診療を受けるべきなのです。当院内分泌・甲状腺外科ではマイクロサージェリーも時には駆使した高いQOLを目指した手術を施行し好成績を得てきました。
(参照:機能温存を追求した甲状腺標準手術 ~マイクロサージェリーと自家移植の活用~)

日本内分泌外科学会および日本甲状腺外科学会においては、甲状腺・副甲状腺を中心しっかりとした「専門医」輩出の基盤を作るべく「内分泌・甲状腺外科専門医制度」を本年度より発足させました。そして当院は専門医の存在や手術数等の臨床実績が満足していたため直ちに「内分泌・甲状腺外科専門医制度認定施設」として承認されました。当甲状腺外科はクオリティーの高い標準手術に加え高度進行甲状腺癌(気管食道浸潤例や血管浸潤例)の全国有数のセンター施設として内外において高く評価され大学病院、甲状腺専門病院などからも多数の症例をご紹介いただいております。技術的な側面からは全ての甲状腺外科に対応可能な姿勢を保持してきました。同時に副甲状腺疾患、副腎手術(腹腔鏡含)も積極的に取り扱っています。

内分泌・甲状腺外科を希望する研修医の皆様へ:
内分泌・甲状腺外科学会専門医制度の充実とともに外科、耳鼻科、泌尿器科が関係して疾患群として制度の充実が見込まれます。その領域は甲状腺・副甲状腺・副腎を網羅し乳腺、膵内分泌疾患を一部含めることになります。今後、甲状腺、副甲状腺、副腎の外科においてエキスパートを目指す外科医は「内分泌・甲状腺外科専門医取得」がメルクマールとして重要な位置づけになると考えられます。常勤認定専門医・症例数・などを大きく満足する修練施設となった当科は抜群の研修環境であると自負します。症例数のみならず症例の内容において将来一流内分泌・甲状腺外科医になるための最適な環境が与えられることは必定です。

これで当院外科は単科として一般外科・消化器外科関連として、日本外科学会、日本消化器病学会、日本消化器外科学会、日本乳癌学会、日本肝胆膵外科学会高度技能施設、日本内分泌・甲状腺外科学会の主要6学会の認定施設になりました(外科単科としも認定条件を備えております)。6種認定を獲得した単科は全国的にも非常に稀であり、外科医師を目指す研修医にとっては外科研修の充実性の証左として提示できます。
 

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