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根治性と安全&確実性を両立させた膵臓手術および術後管理の工夫・・・ "合併症0を目指して"

当科では難易度が高く現在でも致命的な合併症を起こすと一般に認識されている膵臓標準手術(膵頭十二指腸切除術、全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術、膵全摘術、膵体尾部切除術)において手術手順と術後管理に工夫と改良を重ねました。その結果これらの術式において過去5年間の手術関連死亡率0%を達成しています。

膵臓手術の対象となる疾患には浸潤性膵管癌を含む膵悪性腫瘍、いわゆる粘液産生膵腫瘍などの境界領域腫瘍、そして一部の良性腫瘍(内分泌腫瘍含)があります。術式として、切除可能な場合、膵頭十二指腸切除術(PD)、全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PpPD)、膵全摘術(TP)、膵体尾部切除術(DP)などがあります。これら術式の中で最もポピュラーな術式が膵頭十二指腸切除PD(PpPDを含む)です。

PDは現在でも非常に難易度が高く、多くの術後合併症が発生するとされています(30-70%)。中でも膵消化管縫合不全は12.8%の縫合不全率と一旦発生した場合13.0%の致死率を有するとされています (膵切研究会全国集計:J Hepatobiliary Pancreat Surg. 2004;11(1):25-33・・・全国主要施設)。

膵臓手術後の合併症は、高頻度であるばかりでなく、時に致死的かつリカバー不可能なアクシデント(腹腔内大量出血など)が発生することが問題です。当科では、こういった合併症を極力減少させるためには、チーム医療(eg.外科全体で術後管理)として膵疾患周術期管理における全スタッフの意識向上と対応策を啓発することが肝要と考えミーティングを重ねてきました。膵消化管縫合不全を0に近づけ、合併症を著減させるため手術手順及び術後管理の徹底的な見直しに努めてきたのです。その結果、過去約5年間(2002年4月~2007年6月)のPD、PpPD手術関連死亡率0% (参考:TP、 DPも0%)、合併症発生率(15.8%;但し創感染などの軽微なものを除いています)、縫合不全率3.7% (最近2年間は0%)となりました。その成果は全国学会シンポジウムなどで発表しています。
 

以下に2007年日本肝胆膵外科学会総会教育シンポジウムの発表の一部(部分改変)を紹介させていただきます。詳細はこちらをご覧下さい

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