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ウロギネセンター

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センターのご紹介

 女性性器はその解剖学的特徴により臓器下垂を多く来すことが知られており、近年ではこれらを総称して「骨盤臓器脱:Pelvic Organ Prolapse(POP)」と呼んでいます。

 また、女性には尿失禁、頻尿といった下部尿路症状を主とする疾患も多く見られ、これらは「女性下部尿路症状:Female-Lower Urinary Tract Symptoms(F-LUTS)」とされ、すでに診療ガイドラインも発刊されています。いずれの疾患も、女性の生活の質を大きく損なうため専門的治療が必要であり、これらの診療分野は現在「ウロギネコロジー(Urogynecology)」と呼ばれるようになりました。

 ウロギネコロジーは産婦人科、泌尿器科、大腸肛門外科などの複数の診療科にまたがる疾患であり、かねてから大阪警察病院では上記の診療科がそれぞれ治療に力を注いで来ましたが、手術、薬物療法、理学療法などを総合して一人の患者さんの治療にあたることを目標として、2014年4月に新たにウロギネセンターを発足させました。日本女性骨盤底医学会、日本骨盤臓器脱手術研究会、日本排尿機能学会などに積極的に参画し、骨盤臓器脱に対しては、従来産婦人科にて行われていた術式に加え、経腟メッシュ手術、腹腔鏡下仙骨腟固定術と先端的な術式に取り組んできました。また尿失禁手術についても泌尿器科によるメッシュを用いた尿道スリング手術により腹圧性尿失禁の治療が大きく前進しています。F-LUTSの薬物療法は泌尿器科、産婦人科両科により幅広く行われています。今般2018年度から女性泌尿器科学の研鑽を積んだ本郷祥子医長(泌尿器科)が加わり、吉岡巌副部長(泌尿器科)、塚原稚香子副医長(産婦人科)、神野友里医員(産婦人科)、柏原宏美医師(産婦人科非常勤)らと共同で手術、外来を行う新たな診療を開始します。女性の健康を文字通り骨盤底から支えるチーム医療により先生方の期待に応えたいと思います。
※ウロギネとは・・・「泌尿器科」ウロ(Urology)と「産婦人科」ギネ(Gynecology)を組み合わせた造語です。
 

 骨盤臓器脱の治療

 骨盤内の臓器を支える骨盤底組織のゆるみによっておこる病気を骨盤底疾患といいます。主な疾患として子宮や膀胱、直腸などの骨盤内臓器が下垂する骨盤臓器脱と、尿漏れがあります。近年このような疾患に悩む女性が増加しており、これらの疾患は生命に影響は与えませんが、生活の質(QOL; quality of life)を著しく損なうものです。当科では、このような悩みを抱えている女性に対し積極的に治療をおこなっています。

骨盤臓器脱の治療では、患者さんの症状や生活環境に合わせた治療を選択するようにしております。

 手術を希望されない場合や合併症のため手術が難しい場合は、外来で骨盤底筋体操の指導やペッサリー(腟内装具)治療を行います。可能な場合はペッサリーの自己着脱(ペッサリーを自分で出し入れしてもらう)を指導し、自己管理しやすいようにしています。

 手術を希望される場合は、様々な手術方法を用いて患者さん個々の状況に応じた手術法を選択します。従来の腟式子宮全摘術と腟壁形成に加え、低侵襲で効果も高いと言われるTVM手術(腟からメッシュを挿入し、骨盤内臓器を支える手術・図1)、さらには、若年で性生活のある方には腹腔鏡下仙骨腟固定術(メッシュを用いて腟を仙骨に引き上げる・図2)を行います。また、ご高齢の方や手術のリスクが高い方、脱出が高度な場合には腟閉鎖も再発が少なく有効な手術です。

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各手術方法について

①腟式子宮全摘、腟断端固定、腟壁形成

子宮脱を主体とする症例によい。腟から子宮を摘出し、腟断端を靭帯組織に固定する方法。膀胱瘤を伴う場合は再発のリスクが高い。直腸瘤には後腟壁形成がよい。メッシュは使わないので、異物挿入によるリスクはない。

②TVM(腟式メッシュ手術)

膀胱瘤を主体とする症例によい。腟式手術で、手術時間も短く、低侵襲であり、再発リスクが少ない。メッシュ挿入による、術後の性交痛やメッシュの腟壁露出のリスクが数%ある。

③腹腔鏡下仙骨腟固定術;LSC(腹腔鏡下メッシュ手術)

子宮脱と膀胱瘤を伴う、比較的若年の高度な骨盤臓器脱によい。腹腔鏡下にメッシュを用いて、子宮および腟を引き上げる。再発リスクが少なく、メッシュによる術後の性交痛や腟壁露出のリスクがTVMより少ないと言われる。手術時間が3時間程度と長い。

④腟閉鎖

高齢者や手術リスクの高い症例によい。子宮は摘出する場合としない場合がある。腟からの手術で侵襲は少なく、再発のリスクも低い。

 

尿失禁の治療

尿失禁の治療では、咳やくしゃみで尿が漏れる腹圧性尿失禁に対しては尿道スリング手術を実施しています。また、「トイレに行きたいと思うと間に合わずに漏れてしまう。」といった切迫性尿失禁は薬物治療を行っています。これらの疾患については火曜日午後にウロギネ外来という専門外来を設けています。

 

センターについて

対象疾患

・膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤など骨盤臓器脱一般

・尿失禁、過活動膀胱、神経因性膀胱などF-LUTS一般

・直腸脱、便失禁(一般外科 赤松副院長指導)

診察について

メンバー構成

・センター長 : 西尾部長(産婦人科) ・副センター長 : 髙田部長(泌尿器科)

・泌尿器科 : 吉岡副部長、本郷医長

・産婦人科 : 塚原副医長、神野医員、柏原医師(応援医)

 
午前 本郷
(予約)
塚原
(予約)
本郷
(予約)
午後 本郷
(予約)
塚原
(予約)
本郷
(予約)

 ※火曜・水曜日は産婦人科外来にて診察、金曜日は泌尿器科外来にて診察いたします

協力体制について

全ての手術患者さんについて合同カンファレンスで治療方針を決定し、産婦人科・泌尿器科共同で手術を実施します。

 

実績

  件数
2017年
従来法手術
(腟式子宮全摘術+腟壁形成術+腟断端挙上術)
37件
腟閉鎖術 5件
経腟メッシュ手術 55件
腹腔鏡下仙骨腟骨固定術 23件
尿失禁手術(TOT/TVT) 6件(泌尿器科)
3件(産婦人科)
尿道脱 尿道カルンケル手術 5件(泌尿器科)
直腸脱手術 3件

  

お問い合わせ先

大阪警察病院 産婦人科外来
(代表)06-6771-6051 
オペレーターに「産婦人科外来へ」とお申し付けください。

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