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診療方針

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産科

外来

 産科外来は平日の午前中、基本的に担当医制で妊婦健診をおこないます。はじめてお母さんになる人も不安がないように、母親学級(毎週)、個別助産師指導(初期、後期、出産後)を妊婦健診時に受けていただくようにしています。

 定期の健診のほかに、超音波技師による超音波外来(中期、後期)を受けていただいて、赤ちゃんが元気に育っているかどうかをチェックします。

 当院で分娩を希望される方は、分娩予約が必要です。里帰り分娩ご希望の場合には、32週頃までに、紹介状をお持ちの上、ご来院ください。分娩予約を早くしていただいた方にはもれなく分娩早期割引制度が適応されます。→分娩早期割引制度について

 当院は妊婦さんに安心して出産していただけるように産科医療補償制度に加入しております。→産科医療補償制度について

入院

 出産で一番大切なのは、母児ともに無事に、安全に出産を終えることです。当院では、できるだけ自然分娩を目指していますが、妊娠中や分娩中に全く異常なく経過をたどっていても、突然合併症が発症することもあります。そのような場合でも、当院では常時緊急時に対応できる医療体制を敷いており、産科医をはじめ、小児科や麻酔科などの医師が連携して診療にあたります。

 出産時にはお母さんの肌に直接赤ちゃんを抱っこしてもらい(早期母児接触)、母と子の絆を強めるようにしています。また、夫の立ち会い分娩も可能ですが、ご希望の場合にはできるだけママ・パパクラス(両親学級)のご受講をお勧めいたします。

 産後は原則母児同室ですごしていただきます。お母さんの疲労が強い場合や、医師や助産師がお母さんの安静が必要と判断した場合には新生児室で赤ちゃんを預かるようにしています。

 お母さんが退院後も安心して子育てをおこなっていけるように、入院中に助産師による母乳指導や沐浴指導をおこなっています。

当院での「妊娠、出産、産後まで」をご紹介しています

婦人科

1. 腹腔鏡下手術

2. 子宮鏡下手術

3.小切開手術

4.骨盤臓器底疾患の治療

5.悪性腫瘍の治療について

6.当科でおこなっている臨床試験について

 

  • 腹腔鏡下手術

 腹腔鏡手術は、へそまたはへその下に切開創を加え、そこから内視鏡のカメラを入れて、手術の「目」の役割をします。さらに、炭酸ガスをお腹の中に注入して空間を作り(気腹操作)、手術視野を確保します。腹腔内から得られた様々な情報をテレビモニターに映し出し、このモニター画像を見ながら下腹部に追加した1-4か所(複雑な手術では通常4か所)の小切開創から手術器具(鉗子、電気メス、超音波メスなど)を操作して行う手術です。腹腔鏡手術は開腹手術と比べて低侵襲で術後の痛みが少なく回復が早い、スコープにより術野を拡大して観察できるのでより繊細な手術が可能、傷が小さく美容上優れている、術後の腹腔内癒着がより少ないなどの利点があります。さらに最近では、手術可能であれば、より低侵襲で傷が目立たない単孔式内視鏡手術(Single Incision Laparoscopic Surgery: SILS)も、積極的におこなっています。
 現在健康保険上のルールに従い、腹腔鏡下手術は子宮筋腫や卵巣のう腫などの良性疾患のみを対象としています。
腹腔鏡手術が困難と考えられる場合には、開腹手術になることもあります。

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  • 子宮鏡下手術

 子宮鏡下手術は、おなかをあけずに子宮筋腫やポリープを取り除く手術です。子宮内に内視鏡を挿入し、水で子宮内を灌流しながら観察を行い、筋腫、ポリープ等の組織を、高周波メスのような器具を使用して切除します。通常は脊椎麻酔(下半身麻酔)で手術をおこないますので、開腹手術と異なり、術後の回復が早く、痛みもほとんどありません。入院も4日間で退院可能です。
この手術は、子宮内膜ポリープや、子宮腔内に突出する粘膜下筋腫が適応になります。

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  • 小切開手術

 小切開手術は、恥骨の上の目立たない場所に4~6cm程度の創部をつくり、子宮筋腫核出術などをおこなう手術です。腹腔鏡手術が困難な場合にこの手術をお勧めしています。比較的大きい子宮筋腫でも、この手術方法であれば、筋腫を少しずつ削りながら筋腫を取り除くため、小さな傷で手術が可能です。傷が小さいので、この手術の場合も術後の痛みが少なく、傷もショーツで隠れますので、美容面で優れています。

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 骨盤底疾患の治療

 骨盤内の臓器を支える骨盤底組織のゆるみによっておこる病気を骨盤底疾患といいます。主な疾患として子宮や膀胱、直腸などの骨盤内臓器が下垂する骨盤臓器脱と、尿漏れがあります。近年このような疾患に悩む女性が増加しており、これらの疾患は生命に影響は与えませんが、生活の質(QOL; quality of life)を著しく損なうものです。当科では、このような悩みを抱えている女性に対し積極的に治療をおこなっています。

 骨盤臓器脱の治療では、患者さんの症状や生活環境に合わせた治療を選択するようにしております。手術を希望されない場合や合併症のため手術が難しい場合は、外来で骨盤底筋体操の指導やペッサリー(腟内装具)治療を行います。可能な場合はペッサリーの自己着脱(ペッサリーを自分で出し入れしてもらう)を指導し、自己管理しやすいようにしています。手術を希望される場合は、様々な手術方法を用いて患者さん個々の状況に応じた手術法を選択します。従来の腟式子宮全摘術と腟壁形成に加え、低侵襲で効果も高いと言われるTVM手術(膣からメッシュを挿入し、骨盤内臓器を支える手術・図1)、さらには、若年で性生活のある方には腹腔鏡下膣仙骨固定術(メッシュを用いて膣を仙骨に引き上げる・図2)を行います。また、ご高齢の方や手術のリスクが高い方、脱出が高度な場合には膣閉鎖も再発が少なく有効な手術です。

尿失禁の治療では、咳やくしゃみで尿が漏れる腹圧性尿失禁に対する尿道スリング手術を実施しています。また、「トイレに行きたいと思うと間に合わずに漏れてしまう。」といった切迫性尿失禁は薬物治療を行っています。

これらの疾患については火曜日午後にウロギネ外来という専門外来を設けています。

 

 骨盤臓器脱や尿失禁に関する詳しい治療はコチラ → ウロギネセンター 

 

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 図1 図2 

 

悪性腫瘍の治療について

 がんは良性の病気とは異なり、生命を直接おびやかす病気です。したがって、がんを患った患者さんは、病気に関する深い理解と、納得した治療方法の選択が必要です。そのためにわれわれは患者さんに向けて、病気に対して標準的におこなわれている治療方法を十分に納得していただけるまで説明するように心がけております。最近では、高齢化や食生活の欧米化に伴い子宮体癌や卵巣癌は増加傾向にあり、子宮頚癌に関しては若年化が急速に進んでいます。当院では将来的に妊娠を望まれる患者さんに対して、妊よう能温存手術や薬物治療をおこなったり、難治性の癌に対する治療の開発のために、大阪大学と共同で臨床試験を積極的におこない、日々、がん治療が進歩するよう努めております。

  • 子宮頚癌

 子宮頚癌は、20代~30代の女性が発症するすべてのがんの中で最も多いがんです。将来的に妊娠を望まれる患者さんに多く発症することから、機能温存治療の必要性が高まっています。子宮頸部異形成や上皮内癌、浸潤癌であってもIa1期までであれば、円錐切除術による子宮温存手術をおこなっています。また、最近では妊よう能温存を希望される、腫瘍径が2cmまでの患者さんに対しては、広汎子宮頸部切除術という手術もおこなわれるようになっています。子宮温存の希望がない浸潤癌で、IIb期までであれば、手術は広汎子宮全摘術をおこなっており、術後の排尿機能温存のために骨盤神経温存手術をなるべくおこなうようにしています。III期以上の患者さんは、放射線治療が選択されますが、腔内照射の導入により、放射線治療も手術療法と同等の治療効果を示すことがわかっています。そして、放射線治療に化学療法を併用することで、より高い治療効果が期待できます。

 

  • 子宮体癌

 子宮体癌は閉経後の女性に多いがんですが、最近では30代から40代の若年子宮体癌も増加傾向にあります。子宮体癌の手術は、子宮摘出と両側卵巣の摘出に加え、進行期によっては骨盤内や傍大動脈周囲のリンパ節の郭清術を追加するのが標準治療となっています。手術の後には病理検査をおこなって再発のリスクを評価し、再発リスクが高い患者さんは術後に化学療法をおこなっています。若い子宮体癌の患者さんで、将来的な妊娠のために子宮温存を希望される場合は、条件によっては高容量黄体ホルモン療法(MPA療法)も可能です。

 

  • 卵巣癌

 卵巣癌は閉経後の女性に多いがんですが、10代から20代の若い患者さんに発症するタイプの腫瘍もあります。卵巣癌は不正出血などの自覚症状に乏しいため、60%以上の人が進行期でみつかることが多いがんです。卵巣癌は比較的化学療法が効きやすいがんですので、治療は手術と化学療法が中心となります。初回の手術で病変を完全に取り除けない場合には先に化学療法をおこなって、腫瘍の縮小をはかり、その後に腫瘍減量術をおこなうこともあります。若い卵巣癌の患者さんで、ごく初期のがんであれば、将来的な妊娠の可能性を残すために、がんのある方の卵巣と卵管だけを取り除き、子宮と正常卵巣を残すことが可能です。

 

当科でおこなっている臨床試験について

 当科では、腹腔鏡治療や婦人科がんなどの治療の標準化・レベル向上、新しい治療法の導入や検索を目的として、大阪大学とも協力し種々の臨床試験に取り組んでおります。臨床試験はこれまでおこなわれてきた治療法よりもより良い治療法を検索し、立証することを目指しておこなわれます。臨床試験に参加することでより良い治療効果が得られることもありますが、効果が得られなかったり、副作用が強いことがわかる場合もあります。すなわち患者さんにとって利益になることもあれば不利益を受ける場合もあり得るということです。しかし、新しい治療方法を確立していくためには患者さん方のご協力が不可欠であり、新しい治療法の標準化を目指すことは、先進的な医療を担う当院としての使命であると考えております。臨床試験に参加される患者さんは、医師やコメディカルから十分な説明を受けた上でご自身が納得してから試験に参加してください。ご不明な点やご質問があれば、遠慮なく担当医師におたずねください。

 

現在、当科で実施している臨床試験は以下の通りです。すべて当院の倫理委員会の承認を得ておこなっております。

① 腹腔鏡下手術の術後上腹部痛と肩の痛みに対する予防的治療に関する前向きRCT比較試験

② 子宮体癌術後再発中・高リスク群に対する術後化学療法としてのTEC療法、TAC療法、

ddTC療法のランダム化 第II相試験(大阪大学との共同研究)

  • 初回化学療法抵抗性卵巣がん・卵管がん・腹膜がんに対するイリノテカン+ゲムシタビン併用療法第Ⅱ相試験(大阪大学との共同研究)
  • 日本におけるHPVワクチン(サーバリックス)の細胞診異常予防効果に関する疫学研究(大阪大学との共同研究)

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