ホーム > 2018年度災害訓練
11月11日 毎年大阪警察病院で行われる恒例の災害訓練に2年生が参加しました。 大阪警察病院では大規模災害に備えた訓練を、消防署その他の関連施設の協力のもと、毎年実施しています。 この訓練には本校の学生も患者さん役として参加しています。
(訓練本番の数日前...)
病院の救急外科の医師やDMATのスタッフの皆さんに来校していただき、患者さんの搬送方法やトリアージその他災害訓練の事前説明を受けました。
そして訓練本番当日・・・訓練は大阪警察病院で行われます。
大阪警察病院
痛そう!でも、これは患者役用の「メイク」です。 ?誰か倒れています!...でもこれも負傷者役の学生です。
ここにも負傷者が・・・ そして訓練が始まりました。看護師さんが負傷者の症状を確認します。
訓練では学生が患者さん役になって、大阪警察病院のスタッフが搬送されて来た患者さんを「トリアージ」する訓練です。
「トリアージ”」とは・・・患者さんを治療の緊急性の応じてトリアージの基準に基づき、診療の優先順位を付け、トリアージタッグ
による区分を行う作業のことです。トリアージタッグとは? トリアージの基準とは?
救命救急センターでは負傷者の情報収集をしています。 大阪市消防局にもご協力頂きました。
将来いずれ起こるであろう大地震その他の大災害への備えとして、日ごろから訓練を繰り返すことが重要ですね。
参加者の皆さんお疲れ様でした。」
【災害訓練に参加した学生の感想文】
(2年生 N・T さん)今回、災害訓練に参加させて頂き、地震で家具が倒れ腰部を強打したことによる腰椎横突起骨折、腎損傷で救急搬送される患者設定だった。患者体験を通してトリアージの一連の流れを目にすることが出来た。診察を受けた後、検査を受けたが、ストレッチャーへ移乗する際は疼痛に対する優しい声掛けを何度もしてくださった。この時、精神的・身体的なストレスを受けている患者さんへの温かな看護の必要性を実感出来た。また、突然の災害によりパニック状態になっている患者さんもいるので、医療者が焦っているとさらに患者さんの不安を増強してしまう。そのため、落ち着いた態度で声掛けをすることが大切だと学んだ。大阪警察病院は災害拠点病院でもあり、災害発生時には数多くの患者さんが来院すると予測される。傷病者の状態を出来る限り迅速・簡易・正確に評価する、そして処置室での診察や検査出しをスムーズに行うことが求められる。医療者は正しい知識や技術を身に付けておく事が必要である。しかし、それだけでなく医師・看護師・検査技師などの他職種間での連絡や、リーダーシップをとる役割がもっと必要であると学ぶことが出来た。また、日常から災害があった時の対応法を学んでおく必要性を改めて感じ、緊急時でも冷静な対応と的確な判断を行える医療者になりたいと思った。日本は災害の多い国であり、いずれ大地震や大災害が起こると考えられる。看護学生として知識や技術の習得に励みたいと思った。
(2年生 S・T さん)今回の災害訓練では病棟被災という貴重な体験をさせて頂きました。病棟での被災体験を通して、特にチームプレーを実感することが出来、大きな学びとなりました。初めは術後というだけで不安なのに、さらに地震によって被災し、どの様な処置をされるのだろうかと不安でした。しかし、看護師さんが優しく声をかけて下さったり、背中に手を当てて頂いて「大丈夫ですよ」と言われると本当に大丈夫な気がしてきて、看護師さんの声やタッチングには大きな力があるのだと実感しました。そして突然の災害の中でも一人をたった数十秒で病態を判断し、トリアージタグをつけられてからもMRIを取りに行く準備が整っており、あんなに忙しい現場でもスムーズに対応が出来る現場の関係や処置が凄いと思い、同時に自分が看護師になったときにもそのような技術が求められているのだと学びました。今後いつ発生してもおかしくない大地震を想定して、今回のような細やかな訓練を行っていることが、いざ地震が発生した時に迅速な対応というチームプレーにつながっており、また、被災者の患者さん役を通して不安な気持ちに寄り添うことの大切さを学ぶことが出来ました。患者さんとの関係性だけではなく医療従事者間での関係を築くことで、より良いチームプレーを行うことが出来、患者さんにとって不安な時や、パニックになっている時でも安心することの出来る医療が提供できるのだと身をもって実感し、大きな学びとなりました。