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麻酔科

診療科のご案内

科の特色

麻酔科のご紹介

私たち警察病院ではこれまでも安全で質の高い医療と地域への貢献を目指し日々の診療に励んできましたが、更に高度な医療を安全に提供することを目的として2008年11月より手術室を9室から11室へと増床いたしました。この結果、安定した手術件数の確保が行えるようになり、2009年は麻酔科管理症例が3971例に達しました。また当院では単に手術件数が多いだけでなく、小児外科以外の外科系各科の手術に対応する多様性と、救命センターの併設による緊急性の高い手術の麻酔管理が要求されており、2009年は全麻酔科管理症例の10%以上を緊急手術が占める見込みです。さらに泌尿器科の密封小線源治療や脳神経外科の脳動脈瘤コイル塞栓術など手術室外での麻酔管理も積極的に行っており、こうした高度先進医療における安全性にも貢献しています。
手術室の増床、麻酔科医の充実といった環境整備が進められたことは、結果として手術室の能率的運用にも良い影響がでてきており、手術症例数増加、麻酔時間短縮によるプラスの経済的効果、手術室スタッフのQOL向上につながっています。

安全性の確保

手術数の増加に対応するために中央監視システムを導入しました。
セントラルステーションにて各手術室の人の動きやバイタルサインを監視できることで麻酔管理の安全性向上につながっています。
個々の症例においても麻酔科内だけでなく関係各科とのカンファレンスを行い安全な麻酔管理を行うための十分な検討を行っています。
経食道心エコー、フロートラックセンサー、BISといった生体監視モニターを充実させることで麻酔管理上の安全性を確保できるようにしています。

麻酔の質の向上

手術を受ける患者さんたちにとって重要なことは第一に安全であること、そしてできるだけ痛くないように手術が終わることだと思います。
私たちは従来の硬膜外鎮痛に加えてエコーガイド下の神経ブロックも帝王切開をはじめ様々な手術の鎮痛のために積極的に行っており患者さんにも満足して頂いています。
またTIVA trainer®を用いた薬物動態のシミュレーションを行いながら麻酔管理を行うことでより質の高い麻酔を提供できるよう努めています。

教育の充実

当院麻酔科では毎週2回、全スタッフ、研修医が順番に関連領域の英語論文抄読会を行い常に新しい知見に触れることで、麻酔の質の向上に努めています。また、特に研修医の先生方には麻酔関連の学会に積極的に参加してもらうことで、より良い麻酔管理を行うための学習の機会を増やしています。
また当院で十分な研修が困難な新生児症例に関しては豊富な小児外科症例のある愛染橋病院にて一定期間研修を行うことで幅広い麻酔管理のスキルを磨くことができるようなシステムを運用しています。
私たちは研修医の先生方にはself-starterになって欲しいと願っており、そのため知識をspoon feedingするようなことはしていません。ですが麻酔指導医4名がいつでもフォローできるよういつも目を配っていますし、ちょっとした、だけど実のところ一番役に立つ情報、アイデアが生まれるようなショートカンファレンスはいつでも、どこでも開催されているのです。

研究

研究面でも当院から投稿した英語論文、日本語論文が専門誌に掲載されており積極的に取り組んでいます。
*成人における心房中隔欠損症根治術の術後経過に影響を与える因子の検討
 麻酔 2006 Jun;55(6)708-13
* Caudal epidural anesthesia administered intraoperatively provides for
 effective postoperative analgesia after total hip arthroplasty.
 J Clin Anesth. 2007 May;19(3):204-8.
* Histopathologic Features of Fat Embolism in Fulminant Fat Embolism
 Syndrome.,
  Anesthesiology. 2007 Sep;107(3):509-11
*低心機能患者に対する非心臓手術の麻酔
 麻酔 2007 May;56(5):560-5.
* 薬剤溶出ステント(drug eluting stent:DES)を植え込まれた患者の非心臓
 手術における周術期管理
 麻酔. 2008 Jul;57(7):879-85.
* 両室ペースメーカ作動中に電気メスによる干渉を考慮しつつ腎摘出術を
 施行した1症例
 麻酔、2009 Jan;58(1):96-99
* 一般病院における小児症例での円滑な麻酔導入の試み:麻酔前投薬から
 親子同伴入室へ
 麻酔 2009 Jun;58(6):719-23.
*Pseudoaneurysm of the mitral-aortic intervalvular fibrosa on a native
  aortic valve following infective endocarditis.
  J Anesth. 2010 Feb 24

 


私たち麻酔科医の役割は手術室内だけに留まらず、ICU管理や緩和ケアチームの一員として院内で広くその専門性が求められており、他のスタッフと協力して安全な患者管理に貢献していきたいと考えています。

ICU管理
2009年5月より周術期管理の一環として主に術後患者を中心にベット数6床の院内ICUを麻酔科で管理するようになりました。のべ入室患者総数は2009年末で402名でした。ICUでは麻酔科医が当番制で呼吸、循環、血液浄化、鎮痛といった集中治療を手術室からシームレスに行うことで質の高い術後管理が可能になると同時に手術中の患者管理へのフィードバックが可能となり術中管理の質も向上できると期待しています。

緩和ケアチーム
2003年緩和ケアチーム立ち上げと同時に疼痛管理を中心にチームの一員として活動しています。

当院では子育て支援に関しても積極的に行っており、麻酔科でも2名の先生に来て頂いていました。こうした人材活用システムは各科に対する安定した麻酔サービスを供給すると同時に、子育てをしている先生方の麻酔技術維持にも貢献していると考えています。

以下に昨年度、後期研修医として当院を選んでいただいた2名の先生に警察病院での研修を日記風にまとめていただきました。ご参考にしてください。

<麻酔科1日の流れ>
・麻酔準備 (~8:00)
症例開始に間に合うように、各部屋で麻酔器、麻酔薬等の準備を行います。
 

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・ICUカンファレンス(8:00~8:15)
前日までに入室した全症例について、治療方針を各科担当医と検討します。

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・    抄読会(週2回)
麻酔に限らず広い分野から担当者が自由に選び発表します。

・    症例カンファレンス(8:15~9:00)
各担当症例について病歴の提示をおこないます。時には厳しい(?)質問も飛んできますが、自らのプレゼンテーションスキルを磨く絶好の場です。また、他の先生の発表を聞くことで限られた時間の中で様々な症例についての知識や麻酔計画等を学ぶことができます。

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・    症例開始(9:00~)
毎日多種多様な手術がおこなわれます。手術内容のみならず、多くの症例が対策を必要とする合併症を持っており、大変ではありますが、やりがいを感じる毎日です。
担当症例は、毎週木曜日に翌週1週間分が決まります。
 

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<学会活動>
学会発表・参加については積極的に奨励しています。また、様々なセミナーや勉強会への参加もおこなっています。

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麻酔科後期研修医の感想

R4 鈴木
大阪警察病院での麻酔科後期研修が始まり1年以上が経ちましたが、当院での研修に大変満足しております。
当院の麻酔科研修の特徴として、早い時期から一人で症例を担当するということが挙げられると思います。バラエティーに富んだ各症例や、心疾患や肺疾患をはじめあらゆる合併症をかかえた方の麻酔を試行錯誤しながら行う毎日は大変充実しています。
このように我々がのびのびと研修を受けられる背景には、4人の指導医の先生方を中心とした確固たるバックアップ体制があるからだといえます。
責任感やストレスを感じることが多いのも事実ですが、症例を任せていただいているという期待に応えるべく、全ての患者さんに安心して手術をうけていただけるように日々研鑽しております。


R4 藤田
私は他病院で2年間の初期研修をした後、当院で麻酔科研修を行うことを決めました。
当院では心臓血管外科症例、呼吸器外科症例、外傷、緊急手術、さまざまな合併症を抱えた症例の麻酔を経験でき大変内容の濃い麻酔科研修を行うことができています。また当院では少ない小児・新生児症例については、昨年2ヶ月間愛染橋病院で研修させて頂きました。周術期の疼痛管理として超音波ガイド下末梢神経ブロックも積極的に行っており患者さんの周術期のQ.O.Lを良くしようとみんなで頑張っています。
知識、経験の豊富な指導医のもと、自由かつ主体的に後期研修を行うことができます。
大変良い環境であると思いますのでまずは見学に来て雰囲気を感じてみてください。

 

実際に当院の麻酔科で働く医師たちが、臨床研修医の皆さんのために紹介VTRを作成しました。
ご覧いただき、少しでも雰囲気を感じていただければと思います。