心臓リハビリテーションチーム

 心臓リハビリテーションとは、「急性心筋梗塞や心不全、心臓手術後等の患者さんの早期社会復帰や再発予防、更にその後の快適で質の良い生活の維持をめざして、運動療法・患者教育・生活指導・カウンセリングなどの包括的な取り組みを行うもの」です。入院期間の短縮や、運動能力の向上やメンタル面での自信回復に伴う早期の社会復帰、生活習慣の改善に伴う再発や突然死の予防の効果があり、結果的に生命予後の改善につながる重要なプログラムです。

当院では2013年1月より心臓リハビリテーションIを取得し、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、事務職員といったスタッフで心臓リハビリテーションチームを結成し、患者さんにとってより良い心臓リハビリを提供すべく活動しており、入院心臓リハビリテーションだけでなく、外来心臓リハビリテーションも実施しています。

心臓リハビリテーションについて

心臓リハビリテーションの対象疾患

  1. 急性心筋梗塞や狭心症
  2. 慢性心不全
  3. 閉塞性動脈硬化症
  4. 心臓大血管手術(開心術)後 など

なぜ、心臓リハビリテーションが必要か?

 心臓リハビリテーションは脳梗塞後の機能回復をメインとしたいわゆるリハビリと異なり、心肺機能の向上、実生活動作能力の向上、精神的リラックスを目指し、生活習慣の改善を図るものです。心臓リハビリテーションにより、運動能力が増加して楽に動けるようになり、心不全や狭心症、閉塞性動脈硬化症の症状が改善するといった身体的改善の他に、不安やうつ状態が改善する精神的な負担軽減の効果があり、快適な社会生活が送れるようになります。更に再発予防や突然死の予防により生命予後も改善する効果も学術的に証明されています。このように心臓リハビリテーションは心臓病に対する一つの効果的な「治療法」であり、日本循環器学会やアメリカやヨーロッパの治療ガイドラインでも推奨されています。

心臓リハビリテーションの実際

急性期リハビリ

 心筋梗塞や心臓大血管手術後の1-2週間がこれにあたります。入院中に行われるもので廊下歩行や身の回りの一般的動作が自力でできることになることを目標としており、段階的にリハビリの負荷を上昇させていきます。同時に生活指導や心臓の機能評価も行います。

※心臓大血管手術後

 心臓大血管手術後は集中治療室にいるときから心臓リハビリがはじまります。術後は痛みや点滴、ドレーン等の様々なチューブ類により身動きが取れない状態となります。このような状態を放置させると体力や筋力の低下につながりますのでできるだけ早い段階から体を動かしていきます。また、痛みの少ない動作方法も取り入れ、日常の生活動作がスムースに行えるように少しずつ負荷をふやしていきます。

回復期リハビリ

 発症してから2-3ヶ月がこれにあたります。退院して通常の社会復帰を目指して行うもので、運動機能を評価しつつ、運動療法を継続すると同時に生活習慣の改善、食事療法、禁煙についての指導を行い、心理的問題へのサポートを行います。外来や在宅でのリハビリテーションが中心となります。

 更に再発予防のために積極的な食事療法や生活習慣の改善、禁煙や各患者さんのライフスタイルに合わせた改善策の提案といった教育活動を通して慢性期・維持期リハビリを定期的に行っていきます。

心臓リハビリテーションではどんなことをするの?

運動療法

理学療法士や看護師が中心となり、歩行練習や自転車こぎをはじめとした有酸素運動や、筋力トレーニングを行います。 入院中は、症状が安定し主治医の許可が得られた時点で開始し、退院後も自宅で継続して運動を行えるようにアドバイスをしていきます。運動は適切な負荷量を決定して行う必要があり、無理をすると心臓に負担がかかってしまう恐れがあります。そのため、患者さん個々の症状や生活環境に応じて適切な種目や強度を決定していきます。

運動負荷試験

心肺運動負荷試験(CPX)
心電図記録・血圧測定・マスクをつけての呼気ガス分析をしながら自転車をこぐ検査です。
その結果を基準として心臓に負担なく安全に心臓リハビリを行える運動処方を作成します。
<検査方法>
 医師、看護師、検査技師立会いのもと検査を実施します。
 検査時間は、30分から1時間程度です

心不全教室

心不全患者さんと家族に対して日常生活の注意点や心不全に伴う症状を早期に発見するポイントについて説明します。

心不全ケアチームのページはこちら

チーム構成メンバー

  • 医師(循環器内科医師、心臓血管外科医師)
  • 看護師(心不全看護認定看護師が在籍)
  • 理学療法士(心臓リハビリテーション指導士)
  • 作業療法士
  • 言語聴覚療法士
  • 管理栄養士
  • 薬剤師
  • 臨床検査技師
  • 福祉相談員
  • 事務員

治療実績

心臓リハビリテーション実施件数(件) 2018年度 2019年度 2020年度
入院+外来 10,652 10,018 10,913

※いずれも早期リハビリテーション加算の件数は除く

患者さんへのメッセージ

 大阪警察病院心臓リハビリテーションチームでは、毎月2回の定期カンファレンスを行って単なる状況確認だけでなく、各患者さんに応じた退院後の社会復帰や日常生活を含めた対応についても検討し、積極的な勉強会も開催して、よりよい心臓リハビリを提供できるように土日祝日も含め積極的に活動しています。このようなチーム医療を実践することにより、個々の患者さんにきめ細やかな当院の理念である「心優しき全人的医療」を心がけています。

問い合わせ先

心臓リハビリテーションを受けて頂くには当院循環器内科医師の診察が必要となります。
ご興味の患者さんは心臓センターに問い合わせてください。

  • 心臓センター、心不全教室への問い合わせ TEL:06-6771-6051(代表)

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