周術期管理チーム

周術期管理チームは、侵襲度の高い手術や呼吸機能が低下している患者などを対象にしています。外来で手術が決定した時から手術後の回復に向けて患者とともに歩みを始めます。患者や家族と医療者が協働することで合併症を予防し「生きる」、楽しく生きるには欠かせない「食べる」、そして慣れ親しんだ我が家で自分らしく暮らすことができるように「帰る」について、ともに取り組み「よりよく生きる」ことにむかって病期・病態・場所を問わず集学的医療を実践するチームです。

活動内容

  • 侵襲度の高い食道がんや甲状腺がん(気管を合併切除する特殊な手術の場合)手術や呼吸や嚥下(食べものを飲み込む力)の機能が低下している周術期の患者が対象です。
  • 患者を中心に手術が決定した直後から手術後のリハビリや退院後の生活支援も含めたトータルケアをシームレスに提供します。
  • 緩和ケアチームやNST(栄養に関するチーム)など多様なチームによって集学的医療やケアを実現します。

構成メンバー

麻酔科医師 麻酔担当:日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
麻酔科医師 ペインクリニック、緩和医療担当:日本ペインクリニック学会専門医
外科医師 日本外科学会(指導医・専門医)、日本消化器外科学会(指導医)、
日本内分泌甲状腺外科学会(専門医)
看護師 外科外来看護師、周術期関連病棟看護師、
手術室看護師(日本麻酔科学会認定周術期管理チーム看護師)、
NST専従看護師(日本静脈経腸栄養学会栄養サポートチーム専門療法士)、
緩和ケア認定看護師、がん性疼痛看護認定看護師、がん化学療法認定看護師、
急性・重症患者看護専門看護師
理学療法士 3学会合同呼吸療法認定士
歯科衛生士 日本口腔ケア学会認定資格3級、大阪糖尿病療養指導士
言語聴覚士 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
管理栄養士 日本静脈経腸栄養学会栄養サポートチーム専門療法士、病態栄養認定管理栄養士、
日本糖尿病療養指導士
事務職

生きること・食べること・帰ることへの支援

1.全人的苦痛の緩和

  • 緩和ケアチームによる疼痛管理としてPCAの全患者への導入
  • 周術期の不安などに対する急性・重症患者看護専門看護師や手術室看護師による介入
  • 緩和ケア認定看護師や疼痛看護認定看護師やがん化学療法認定看護師による術後の継続治療中の精神的支援

2.早期回復への支援

  • 安全な手術医療と周術期教育のための麻酔科医師、急性・重症患者看護専門看護師、摂食・嚥下障害看護認定看護師、手術室看護師らによる術前外来の実施
  • 術後肺炎予防のための歯科口腔外科による術前からの専門的口腔ケアの提供
  • 廃用症候群予防のための理学療法士や急性・重症患者看護専門看護師と外科外来や病棟看護師との連携(術前より介入)
  • 摂食・嚥下障害看護認定看護師や言語聴覚士による嚥下機能の評価や訓練
  • 他診療科との集学的医療の実施

3.在宅移行への支援

  • 退院調整看護師による「介護」「食」「外来受診」などに関する地域連携
  • 管理栄養士による調理や食の形態などの注意点などの自宅で継続できる「食」に関する栄養指導
  • 緩和ケア外来による地域で生きる患者の疼痛管理の実施
  • 病棟看護師による入院前や入院中の生活を考慮した退院調整や退院指導

患者さんへのメッセージ

当院は、超高齢社会を背景に呼吸器、循環器、内分泌疾患を合併する高齢患者の増加やがん拠点病院として複雑かつ高度な医療技術を必要とする手術の受け入れを行っています。それらの中でも特に侵襲度の高い食道がんや甲状腺がんの患者は、身体的な侵襲の大きさや嚥下の機能が弱ることによる誤嚥(唾液や細菌が気管内に入る)などによる肺炎や高齢化による廃用症候群(寝たきり)などを起しやすく、それらは生命や今後の生活に大きな影響を及ぼします。

私たち周術期管理チームは、それらのがんの手術をされる患者を対象に合併症を予防し「生きる」、楽しく生きるには欠かせない「食べる」、そして慣れ親しんだ我が家で自分らしく暮らすことができるように「帰る」ことを支援しています。

当院には、たくさんの専門的知識を持った医師・看護師・コメディカルがいます。その専門家たちが患者さんとともに「よりよく生きる」ことに向かって伴走します。手術やリハビリは患者さんが主人公です。

この一年でたくさんの患者さんが手術直後から自ら「立とう」「歩こう」と自ら立ち上がり、そして我が家に帰られました。私たち周術期管理チームはそのような患者さんやそのご家族に寄り添い、ともに走り、ともに歩いていきたいと考えています。

けいびょうニュース2014 vol.24に詳細記事を掲載しています。
是非ご覧ください。→こちら

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