がん診療センター

腎がん

腎がんの診断と実績

腎がんの診断には、外来初診時には腹部超音波検査を、さらに造影CTとMRIにより診断を確定します。画像診断により診断が確定出来ないときには、超音波ガイド下に針生検を行って確定診断を得ることもあります。

腎がんの治療と実績

治療は外科的手術が中心となります。
外科的手術の種類としては腫瘍の進行度や大きさ、腫瘍が存在する場所により
1)ロボット支援下腎部分切除術(RAPN:腫瘍径7cmまで)
2)開腹腎部分切除術
3)腹腔鏡下根治的腎摘除術
4)開腹根治的腎摘除術
のいずれかを選択します。
ほとんどの手術をロボット支援下ないしは腹腔鏡下手術で行っていますが、全身状態、腫瘍の状態によっては開腹術で対応することもあります。
ロボット支援下手術では、従来手技的に困難であるため腹腔鏡下腎摘除術(=全摘)や開腹手術が選択されていた腎門部腫瘍(図1,2)でも腎部分切除術が可能となってきました。

腎がんが進展し大血管に腫瘍塞栓があるような場合でも、心臓血管外科と共同で体外補助循環装置を用いた根治的全摘除術も行っています。

転移巣に対する治療としては、分子標的治療薬(ネクサバール®、スーテント®、ヴォトリエント®、インライタ®、アフィニトール®、トーリセル®、カボメティクス®、レンビマ®)、免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ®、ヤーボイ®、キイトルーダ®、バベンチオ®)、インターフェロンが当院で使用可能であり、単剤やこれらを組み合わせた薬物療法を行っています。

  2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
根治的腎摘除術 12
(9)
18
(18)
15
(15)
9
(8)
13
(11)
腎尿管全摘除術 13
(13)

8
(7)

8
(8)
6
(6)
16
(16)
腎部分切除術

8
(5)
9
(9)
12
(11)
3
(2)
4
(2)
腎部分切除術
(ロボット手術・RAPN)
*** *** 6 11 16

()は腹腔鏡下の件数