診療科

乳腺・内分泌外科(乳腺外科)

診療科のご紹介

 乳腺外科では、主に乳癌や乳腺良性腫瘍といった乳腺の腫瘍性疾患について、診断や治療を行なっております。2013年7月より保険適応となった乳房全摘後の乳房再建や、乳頭陥凹・乳腺手術後の創瘢痕の処置、乳腺炎などは形成再建外科・美容外科と連携しています。2004年4月よりブレストケアチームを発足致しました。乳腺疾患に関する診断、治療についてトータルなケアを提供するために部門を越えた専門チームです。各部門の専門的な知識・技術に基づき、チーム内で連携して質の高い医療・看護を提供することを目的としております。ブレストケアチームのページはこちらをご覧ください。

 当院は、日本乳癌学会の認定施設になっており、学会による診療ガイドラインに沿った標準的な医療を提供します。さらなる乳癌診療の向上を目指して、関西地区・全国で行なわれている臨床試験に積極的に参加しています。また、最新の医療を提供するため、診断技術の開発・臨床応用に努めています。リンパ節転移を遺伝子レベルで検索するOSNA法の開発に参画し、保険適応を得ました。予後予測因子であるC2P法の検討、また国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 野村プロジェクトとの共同研究にて、免疫不全SCIDマウスに各種癌を移植し、様々な系統を確立することにより将来の創薬研究に資することを行っています。

乳房についての以下の症状により、受診していただく曜日・時間帯があります。

  1. 特に症状の無い方 大阪市乳癌検診(月・火曜日)
  2. しこり、乳頭分泌物、乳房の発赤などの症状のある方  乳腺外科外来(月から金)
  3. 良性疾患(線維腺腫、良性葉状腫瘍など)の治療をご希望の方 乳腺外科外来(月から金)
  4. 悪性疾患(乳癌、悪性葉状腫瘍など)の治療をご希望の方 乳腺外科外来(月から金)
  5. セカンドオピニオンをご希望の方 原則木曜日夕方 予約制です
  6. 家族性乳がん、遺伝についてのご相談  原則木曜日夕方 予約制です
  7. リンパ浮腫のある方、心配な方 火曜日・木曜日 予約制です

1.特に症状の無い方

自覚症状のない方で大阪市在住の方は、2年に1回大阪市乳がん検診を受けましょう。
大阪市以外にお住まいの方:お住まいの市町村での乳がん検診または人間ドッククリニック(月~土)を受診ください。
対象者:2021年度は大阪市在住の満40歳以上の女性で生まれ年の年号が偶数年(例:昭和54年、52年、50年…)の方。

受診回数

2年に1回、費用:保険証により0円~1,500円 (詳しくは電話予約時にお問い合わせください)

検診内容

40代の方は、1乳房につき2方向の撮影。50歳以降の方は、1方向のみです。乳腺専門医の触診はありませんが、読影資格を持つ医師による一次読影と大阪市中央判定による2重読影により、総合的に判定します。受診後2~3週間後にご自宅まで結果を郵送いたします。

●当院検診日:月・火曜日 完全予約制… 電話 06-6771-6051(「大阪市乳がん検診を申し込みのため」と、総合受付へ転送をご依頼ください。)

●当院付属人間ドッククリニック 検診日:月~土曜日(受付9:00~9:20) 完全予約制… 電話 06-6775-3131
〒543-0031大阪市天王寺区石ヶ辻町15番15号  上六メディカルビル

人間ドックのページはこちら

尚、自覚症状のある方、経過観察・治療中の方は除きます。また、妊娠中・妊娠の可能性のある方、豊胸術後の方、心臓ペースメーカーのある方は受診できません。また、30歳代からの超音波による住民検診は行っておりません。

2.専門的な乳腺外科外来を月から金曜日の午後に行っております。

ちょっとした拍子に、乳房に硬いしこりをふれたことはありませんか?乳がん検診で異常を指摘されたことはありませんか?そんなお悩みのある方は、乳腺外科外来を受診ください。詳しくはこちらをご覧ください。  

①かかりつけ医のあるかたは、その先生にお願いして当院の地域医療連携センター経由で予約を取っていただくとより早く受診できます。

予約受付 地域医療連携センター
【電話】06-6775-2863(直通)
受付時間 平日 8:30~17:00

②自覚症状があり当院初診(当院受診歴のない方)で、かかりつけ医のない方及び当院かかりつけの方は下記にて予約をお取りください。
(紹介状をお持ちでない方は保険診療費とは別に保険外併用療養費11,000円がかかります。詳しくはこちらをご覧ください。)

予約受付 大阪警察病院 乳腺外科外来 
【電話】06-6771-6051(代表)
受付時間 平日 15:00~17:00

※乳腺外科外来以外では、検査枠の都合で診察・検査に非常に時間がかかるため、基本的に必ずご予約ください。

3.良性疾患の治療をご希望の方へ

 すでに他の病院で線維腺腫や良性の葉状腫瘍と診断された方で、切除をご希望の場合、かかりつけの先生よりご予約がとれます。2cmまでの小さい腫瘍であれば経過観察でよいと考えられますが、増大傾向の強い場合や悪性の混在も否定できない場合には手術をお勧めしています。当院では、傷を目立たなくするように腫瘍の部位により乳輪切開や乳房下溝線に沿った皮膚切開を行っています。全身麻酔で手術をする場合、2泊3日ないし3泊4日程度の入院です。主に火曜日・木曜日の午後に行います。小さい腫瘍の場合、局所麻酔による外来手術も可能ですが、部位や深度により困難な場合もあり、受診時にご相談します。

4.悪性疾患の治療をご希望の方へ

 すでに他の病院で乳がんや悪性の葉状腫瘍と診断された方で、治療をご希望の場合、かかりつけの先生よりご予約がとれます。それまでに受けた検査結果や、この病気以外で受診・投薬を受けておられる場合はその診療情報をまとめて持参いただければ、その後の治療がスムーズに運べます。必要な検査を追加した後で、治療方法についてご相談します。チームで検討したお勧めの治療方法を提示しますが、患者さんのご希望を尊重し、十分にご相談しながら治療方法を決定します。

5.セカンドオピニオンをご希望の方へ

当院で乳がんやそのほかの疾患と診断された方で、他院でのセカンドオピニオンをご希望の場合、検査内容をまとめ、画像検査や病理検査、スライド、ブロックなどを含めて診療情報提供書を作成します。十分に納得したうえで治療を受ける施設、方法をご検討ください。 

また、すでに他の病院で乳がんと診断された方で当院でのセカンドオピニオンをご希望の場合、地域医療連携センター内 セカンドオピニオン受付を通じてご予約ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
【電 話】 06-6775-2863(直通)

6.家族性乳がん、遺伝についてのご相談について

遺伝と遺伝子について

遺伝とは、親から子に顔かたちや皮膚の色、体質などの形質が伝わる現象のことです。このような形質を親から子に実際に伝えているものが遺伝子です。遺伝子はヒトの体をつくる設計図に例えることができます。ヒトの体をつくっている細胞ひとつひとつに約2万種類の遺伝子が含まれていて、その情報をもとに細胞や体がつくられ、その機能が維持されています。
遺伝子は、DNAという物質が糸のようにつながってできています。基本的には人類すべてに共通のものですが、ひとりひとりで違いのある部分もあります。この違いが、髪や皮膚の色など身体的特徴の違いや、病気へのかかりやすさなどの体質の違いと関係しています。この違いの中には、病気の発症に関係しているものと、そうでないものがあります。
こういった違いを調べること(遺伝子検査)が可能となりました。ご家族が病気になったり、ご自身の病気が遺伝しないかと心配なときにカウンセリングや遺伝子の検査を行います。

7.リンパ浮腫看護ケア外来について

リンパ浮腫とは?

リンパ浮腫は一度起こってしまうと、完治するのは困難ですが、発症する前に近い状態まで改善する事が可能です。何もせずに放置しておけば、徐々に浮腫が進行し、皮膚が硬くなっていきます。そのため、早期発見、早期ケアが重要です。
 リンパ管をできるだけ活発に働かせることで、新しいリンパ管(バイパス=副行路)が作られ、発達していきます。リンパ浮腫ケアで最も重要な事は、リンパ管の働きを活発にさせ、機能しているリンパ節へリンパ液を送る事です。リンパ液の流れがよくなれば、浮腫は軽減していきます。

場所 外科外来
曜日・時間 毎週火曜日・第1・3木曜日 9:00~17:00 (祝日休み) 完全予約制
診察について 当院外科にかかっておられない患者さんは、当院の診察を受けていただきます
来院時の持ち物 初診の場合はかかりつけ医師の診療情報提供書・診察券・保険証、腕が出せるような服装(タンクトップなど)を着用してお越しください
担当者 医療リンパドレナージセラピスト講習修了者

詳しくはこちら をご覧下さい。